① 2023年能登半島地震

令和5年5月5日 午後2時24分高岡にいても震度4 警報が来てすぐに揺れた。16年前には輪島での地震の経験があって すぐに災害ボラと連絡し炊き出しに行くことを決めた。炊き出し器材の避難所設備システムをトラックに積み込むのは営業で慣れていた。



② 持込器材

避難所設備システムは次の写真から解説するが食材等は買い求めた。米60kg(一俵)副食に油揚げの味噌汁にとネギ・味噌・などまた灯油は常備している。これらの資金は私の中学時代同級生が基金としてプールしている。



③ 珠洲市立正院公民館

ここに決めたのは一番大きな避難所といっても避難者は30名ほどだが炊き出しは地域全体を対象とするのでそれなりに作る体制だ。水源は生きている、しかし散水栓だけの水では不足するので溜めて大量に使うために持参の水道ポンプを使う。



④ 水道ポンプ

散水栓から来た水は右側からボールタップを通じてタンクの中に入る給水方法はいろいろあり①ポリタンク②吸水ホースを通じて4通りある。吐出は蛇口2個とカップリングの3通り 手前の青いホースは熱交換器へ 左の蛇口は断水家屋の給水に使用する



⑤ 熱交換器

水道ポンプから青いホースで熱交換器へ カマドはまかないくん85型を使用 蓋があり保温性が高く 給湯ボイラーの役割 今回少人数だったので最大400食作ったが今回は湯沸かしのみの役割 使い方が簡単!



⑥ 熱交換器から流し台へ

散水栓⇒水道ポンプ⇒熱交換器⇒流し台 この流れ 位置が順番でないのは排水を考慮しているため。流し台下には雨樋の溝蓋 水道ポンプ右横には溝のグレーチングが 配置の基準は排水である。特にここはエントランス 床は側溝に向かって緩やかな傾斜がある



⑦ 炊き出し器 まかないくん85型

ヤマヤは商品開発には結構な時間を割く 今回の改良はホースと釜の離隔距離 写真で見るとこんなに離れなくてもと思うがもう少しの改良だ。



⑧ 大なべ55型 炊飯

今回これを使用 これで炊飯は6㎏ 炊飯方法は湯炊き 湯を沸騰させて研いだ米を入れる。米はもちろんうまく炊けた。少々硬いがメッコではない。これを塩おにぎりにしたら120個できた。食べた人からおいしいとの返事 電気炊飯器と違う直火炊飯の良さだ。



⑨ 大なべ55型 味噌汁

同じ写真で恐縮 調理は避難所の人々 写真が撮れなかった。湯を沸騰させ、だしの素 刻み油揚げを入れ ネギを刻んで煮る。煮沸なので腹が痛むことはない。最後に味噌を適量入れ仕上がり これを40椀ほどに入れる。最後に不足が無いように椀を全て並べ均一に注ぐ。



➉ てあらいくんPetドレッサー

感染症対策として作ったもの 右側が清水タンク ポンプを踏むと吸い上げ上部ペットボトルタンクに給水
水栓レバーハンドルでシャワー蛇口から流れ落ちる。手洗いなら最大50名 災害時要望の多い洗髪ができ、女性には特に喜ばれる。



⑪ 消火器と照明

前頁の左下に小型消火器 これは責任として必携 脚立の上にはライトこれ1灯でずいぶん明るい



⑫ その他の持参物資

紙袋にはタオル 石鹸などネギの下には食器類が積んである。使用時には必ず沸騰消毒を行う。手前はブルーシート 6日7日は大きな雨が降って雨漏りの修理が大変だ。出来るなら無理しないで業者か専門技術を持った災害ボランティアに頼むのが良い。



⑬ 発電機

ライフラインは生きているが、余震による停電もあり得る そのために発電機は持参した。1.9KWインバーター発電機 防災は備えだ。特にこんな時の為に。今回貸出期間は10日以上を予定。 



⑭ 炊き出しのシステム

単に炊出し器があればよいのでなく。これだけは必要 多少金額的に上がるが、 よく活用することだ。お祭り・運動会・防災訓練 ここは防災訓練はきっちり行っていると聞いた。前回能登半島地震門前地区でも半年前に津波訓練を行った。訓練すれば慌てることはない。



⑮ 石川県珠洲市正院地区

ここには550世帯人口500名 小学校もあるが高齢化が進んでいる。正院の名の由来は北前船の寄港地から 珪藻土・焼き物をここから出荷した。今でもコンロ・七輪などを作っている。ちなみに一部崩落した観光名所の軍艦島は珪藻土の島とのこと



⑯ 皆さん元気に!

珠洲市には以前お客様がいてよく来た。「・・のきゃ」という方言が懐かしい。災害支援は人の支援 一夜被災者と共にしたが大きないびきをかく人がいて、周りの眠れない人は布団を頭から被った。枕を変え、靴下も脱いで頂いたら収まった。避難所とは被災者に寄り添うこと。

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